日本動画協会の布川郁司理事長は先般新華社の独占インタビューを受け、「アニメ産業をとりまく環境は大きく変化しており、状況に応じて調整していけなければ、日本のアニメ産業は生存の危機に直面する」との考えを示した。
氏は同時に、日本アニメの歴史は50年に満たないことも指摘している。年に数本のアニメ映画を上映するのみだった創成期に比べ、毎週平均80作ものテレビアニメが放送される現在は、質・量ともに目覚ましく進歩しているという。しっかりした筋書き、細やかな人物描写、画質も良好というのが日本アニメの特徴であり、人材選出から制作現場まで厳しい基準があってこそ、老若男女たのしめるアニメを生み出せるのだと自負する。
同氏によれば、日本のテレビアニメは対象とする層から、家庭アニメ・児童アニメ・「オタク」アニメに分けられる。家庭アニメは日々の家庭生活を背景にしたもので、家族揃って楽しめる作品である。40年以上にわたって放送され今も視聴率が5位以内に入る『サザエさん』がこれにあたる。児童向けの児童アニメは『ドラえもん』『名探偵コナン』などであり、日本だけでなく多くの国々にファンを持つ。一方、「オタク」アニメはここ数年のうちに生まれた新ジャンルになる。