韓国の投資機関である国民年金公団(NPS)はこのほど、中国の関連部門に申請していたQFII(適格海外機関投資家)の認可が下りたと発表した。NPSは年内にも中国A株への投資を開始する予定。
韓国国民年金公団海外証券室の李慶直室長は10日の取材で、「QFIIの資格を得られたことを喜ばしく思う。中国の証券市場に直接投資できるのは非常に意義があることだ」と述べた。
NPSの運用資産は約346兆ウォン(1ドル=約1160ウォン)。NPSはこの資産を10年以内に1000兆ウォンにする計画を打ち出している。そのため、投資の多様化を通じて、成長ポテンシャルの大きい新興市場国への投資を拡大し、為替変動のリスクを下げるとともに、年金の収益率を高めようとしている。
昨年11月末時点で、NPSの資産規模は韓国すべての金融機関の中で第2位。対外投資総額は約44兆6000億ウォンで、総資産の12.9%を占めた。NPSは欧米市場に投資しているが、具体的な投資項目と金額は明らかにされていない。NPSは2016年末までに、対外投資比率を20%まで引き上げるとしている。
中国市場への投資の規模と計画について、李慶直室長は、「中国政府から完全に認可が下りてから具体的な投資計画を立てたい。今後は中国A株だけでなく、他の投資チャンスも探りたい」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年1月13日