製造業に対し、先進国は「良い馬は後戻りして草を食べない(過去の出来事に恋々としない意)」という考えであり、これは誰も遮ることができない。中国のような発展途上の経済体について言うなら、来るべき製造業の争奪戦にどう対応するかが問題の核心となる。中国についは、将来的に二面作戦で臨む可能性が高い。それはベトナムなどのその他発展途上国とのローエンド製造業の争奪に対応する一方、米国や日本などの先進国とのハイエンド製造業の争奪にも対応する必要があるということである。
製造業の争奪戦は実際のところ、労働力の資質、ビジネス環境、政策・制度、インフラなどのソフト・ハード両面における国家間の全面的な競争である。そのため、中国も全面的な試練に直面していることを認識しておかなければならない。中国のような人口大国について言うなら、労働集約型の製造業は雇用を確保し、貧困を減らすための根本的な活路である。そのため、製造業に対する争奪は中国が今後直面する大きな挑戦(試練)となるであろう。
「新華網日本語」2012年1月29日