資源産業・経済の専門家によると、2009年の時点で、アメリカの戦略的石油備蓄量はすでに7億バレルに達しており、うち商用石油備蓄量は3.5億バレルで、アメリカ全国の使用量150日分に相当する。また、アメリカは2010年までに備蓄量を倍の15億バレルに増やす計画を立てているため、上述の記録はとっくに塗り替えられているのだ。
エネルギー専門サイト『中国能源網』の韓暁平首席情報官は「もし、イランで200日に及ぶ戦争が起こり、全世界への原油供給を制限してしまった場合、アメリカは420日、EUは238~250日、日本も200日以上、自国の備蓄量で持ちこたえることができる」と指摘している。輸入量と備蓄量から算出すると、仮にイランの情勢が更に緊迫し、湾岸諸国の原油供給がストップした場合、中国は自国の備蓄量だけではたった30日ほどしか凌げないという。
石油価格の高騰 供給の緊迫化はやっかいな問題