中国が2012年の経済成長率目標を7.5%に引き下げた事が明らかになると、海外の株式市場では、その影響で大口商品の株価が大幅に下落した。今回の引き下げで、中国政府はもはや「保八(GDP8%成長の確保)」を強調せず、中国経済が本当に「ハードランディング」をするのではと懸念する人が少なくない。しかし、各国の国際的な大手銀行の多くが近日、中国経済の成長率予測を上方修正しており、海外市場の悲観的な反応は過剰であると見ている。
ドイツ銀行:3つの楽観要素は中国経済の支え
中国は数年ぶりに経済成長率目標を7.5%に引き下げたが、ドイツ銀行は、中国の2012年の経済成長率予測を8.3%から8.6%に引き上げている。
ドイツ銀行大中華区チーフエコノミストの馬駿氏は「上方修正は、以前よりも楽観視できる要素が三つあるからだ。米日の今年の成長率予測の上方修正、中国の輸出受注指数の上昇、中国の中小企業の経営状況の改善や不動産市場の冷え込みが中国経済に与える打撃が予想よりも小さいことなどが関係する」と指摘する。