次に、日本企業の海外進出が避けられない趨勢にあることが挙げられる。日本企業には豊かな技術の蓄積があるかも知れないが、経営方針はすでに遅れたものとなっている。加えて世界市場はめまぐるしく変化しており、異なる国家の資本や人材、技術を結び付け、共に発展しなければならなくなっている。そうすることで、真に国際的な販売網を構築することができるし、真に国際的な製品を生み出すことができるのだ。アップルのiPhoneの成功が一例である。
日本は鴻海グループを単なる台湾の一企業とはとらえていない。中国大陸と台湾が両岸経済協力枠組協議(ECFA)を結び、双方が「大中華経済圏」構想に向けて動き出して以降、鴻海グループは大陸に生産基地を増設するだけでなく、アップル社のiPhoneの部品生産も続けている。このような鴻海は、シャープから見れば8億ドルの投資をしてくれた大株主であるだけでなく、自社に新しい発展の道を開拓してくれる急先鋒に見えるはずだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年4月12日