中国社会科学院は、4月25日に発表した『中国経済展望分析―2012年春季報告』で、米国経済の回復力不足、欧州債務危機の深刻化及び国内投資のペースダウンを背景に、2012年の中国の経済成長は更に減速し、国内総生産(GDP)成長率は2011年を約0.5ポイント下回る8.7%前後になると予測した。4月26日付中国証券報が伝えた。
報告書によると、2012年の中国の固定資産投資成長率は2011年を下回ることになる。しかし、保障性住宅建設の推進、戦略的新興産業の安定的発展、水利建設の加速化、文化産業の好調な発展などのプラス要因もあり、2012年の全国固定資産投資が37兆7510億元に達し、名目成長率は21.4%となり、実質成長率は15.8%と前年より0.1ポイントの小幅減速となる。
「投資・消費・輸出」という三大経済成長エンジンのうち、消費は増加傾向を保つと見込まれる。報告書によると、経済成長が減速し、物価上昇幅が縮小する中、2012年の社会消費財小売総額は21兆4120億元になると見込まれ、名目成長率は16.4%となり、実質成長率は12.9%と2011年を1.3ポイント上回る。