中国人民銀行(中央銀行)の周小川行長(総裁)は3日、第4回中米戦略・経済対話の枠組における経済対話の合間に行われた記者会見で、対話ではレートの問題が取り上げられ、レートの決定は市場の需給に基づいてなされるべきとの見方で一致したことを明らかにした。新華社が伝えた。
周行長によると、これまで中国の貿易黒字が大きかった時には、レートは上昇の傾向にあり、市場の需給関係も上昇のシグナルを出していた。だが昨年8月から9月にかけて、一部の国で発生した主権債務問題がグローバル経済や金融市場への信頼感に影響を与え、中国の外国為替市場の情況や需給関係にも変化が生じた。こうして中国の外為市場には、人民元が米ドルに対して上下動を繰り返すという情況が出現した。
周行長によると、ここ数年来、中国は一連の措置を取って経済の再バランスを徐々に促進し、中国の経常収支の黒字の対国内総生産(GDP)比は2011年には2.8%まで低下した。米国も財政赤字の対GDP比を3%以内の納めることを承諾。実際のところ、不均衡がなお存在していることを市場が証明すれば、市場のパワーも不均衡是正の役割を果たすのだという。