その三、スポット取引プラットフォームは、投機資金が大きく動く場となり得るか。大口商品のスポット価格は往々にして、大幅な上下変動を伴うものである。「この点に関して、スポット取引プラットフォームの制度は比較的慎重に規定している。例を挙げると、会員には金融機関は含まれておらず、年間取引量が30万トン以上に達していることが要求されている。また、ストップ高・ストップ安の限度額を定めるなどの処置も採られている」と鋼鉄関連情報サイト「我的鋼鉄」の情報総監督である徐向春氏は話す。
課題は多いが、スポット取引プラットフォームは中国鉄鋼業の勇敢な挑戦である。その上、楊思明氏などの見解からすると、2013年下半期、鉄鉱石市場は過剰状態となり、独占者がどんなに大きな力を持っていても、過剰な状態の中では市場の規律を変える事は難しい。その際、需給双方が新たな価格決定メカニズムを検討する必要性が出てくることが予想され、スポット取引プラットフォームがしかるべき役割を果たす事が期待できる。
「中国証券報」より 2012年5月9日