北京市内から北に数時間車を走らせると、閑静な土地に到着する。大きな山のふもとにあり、整然と並んだ樹木がいたるところに植えられている。この農場ではサクランボ、イチゴ、リンゴ、梨、ナツメの実などが収穫される。典型的な田園風景ではないかも知れない。しかしそこは、街の喧噪からは想像できないような環境を人々に提供している。
二人の中国人企業家は、夢を実現する場所としてこの地を選んだ。石家庄出身の馮特(音訳)さんと李策(音訳)さんだ。競争の激しい都会の生活と比較すれば、農業やそれに関連する産業は、自分たちの未来を明るいものにしてくれると信じている。
「農場で働くことのメリットは環境がいいところ。一種のアウトドアだし、とても自由。しかも自分に必要な技能を教えてくれる」と馮さんは言う。「最初は給料が低いけど、技能や知識を学ぶにしたがって給料が上がっていくと信じている」。