金融管理方式は改善し続ける必要がある。中国の銀行、特に一部の国有大手銀行は既に大口顧客重視のモデルに慣れているため、不動産分野の調整に直ぐに対応する事ができていない。一部の中小銀行については、中小企業の分野での融資能力は強いが、規模や預貸率などの指標の制限を受けている。貸付資金投入の分野の選択においては従来、東部の発達地域の貸付高が中西部よりも多い。当面の経済構造調整においては、関連するピンポイントの政策によって商業銀行が従来の運営モデルを変えていくことを奨励するべきであり、貸付の資金投入を新興産業、中小企業、中西部地域の経済へと導く必要がある。
また、流動性の提供が短期間内に需要を促進できる効果には限りがあり、一時的な政策調整では根本的に構造性の問題を解決することはできない。経済の安定した発展を推進し、経済構造調整を促進するためには、改革の深化、本質的な減税政策の実施、保障性住宅と病院などの民生関連の財政投入の拡大が必要で、より多くの分野を民間資本に開放することも必要である。
「中国証券報」より 2012年5月14日