商務部の沈丹陽報道官が15日に行われた定例記者会見で述べたところによると、中国と米国、欧州、日本とはレアアース(希土類)の輸出制限措置をめぐってまだ合意には至っておらず、現在、交渉を進めているという。ただ同部は交渉の詳細を一切明らかにしていない。「国際金融報」が伝えた。
米国のオバマ大統領は今年3月13日、米国は欧州連合(EU)、日本とともに世界貿易機関(WTO)に対し、中国が行っているレアアースなどの輸出制限をめぐり貿易訴訟を提起したことを明らかにした。WTOの紛争処理パネルによると、原告側がWTOに訴訟を提起した後、被告側は訴訟提起から60日の間に原告側と交渉し、話し合いによって問題を解決することが可能という。
だが今回は交渉が行われた60日間に、関係国は訴訟に関する詳細の一切を外部に明らかにせず、商務部もこのほど「現在、交渉を進めている」と述べるにとどまった。また工業・情報化部の苗ウ部長は先の両会(全国人民代表大会(全人代)と中国人民政治協商会議(全国政協))開催期間中、レアアース輸出問題が西側諸国によってWTOに持ち込まれたからには、中国は「積極的に応訴する」と述べている。
*ウ:「土偏」に「于」
「人民網日本語版」2012年5月16日