張氏は、「金融政策は重要な時期に差し掛かっている。経済成長率の回復、需要の安定化は、金融政策のさじ加減と密接に関わっている。昨年からの金融引き締め策による効果がまだ現れていないため、的確な措置をとり問題の解決を図らなければならない」と語った。
4月期の金融データは市場予想を下回った。4月末広義貨幣流通量(M2)は、前年同期比12.8%増、前月比0.6ポイント減となった。同月の人民元建て新規貸付額は6818億元となり、前年同期の増加額を612億元下回った。
中国国際経済交流センター諮問研究部の王軍副部長は、「現在、市場の流動性が逼迫しており、経済成長の下支えが不十分で、情勢を楽観視できない。物価安定化の条件下、金融政策は経済成長を力強く下支えしなければならない」と指摘した。
中国人民銀行は12日、「預金類の金融機構人民元預金準備率を0.5ポイント引き下げる」と発表した。今年2度目となる預金準備率の引き下げは、現在の金融政策の新たな動向を示している。