芸術家は経営を苦手とすることが多いため、これは重要だ。日本アニメ産業の父とされる手塚治虫は、自らのアニメ会社と出版社の管理に失敗し、倒産に追い込まれた。同様に、宮崎駿もプロデューサーの鈴木敏夫と徳間康快がいなければ、「となりのトトロ」が最後の作品になっていたかもしれない。
日本動画協会事業委員会副委員長の増田弘道氏は、「中国には成熟した作家がいるが、成熟した経営者が少ない。日本や米国からの招聘を考慮するべきだ」と指摘した。
しかし中日アニメ産業間の大きな開きは、数人の優秀な人材を招聘したところで、解決される問題ではない。日本は世界一のアニメ輸出国で、その商品は国際市場で約6割のシェアを占める。日本から米国向けに販売されたアニメおよび関連商品による収入は、2003年に43億5900万ドルに達した。一方で、中国の2011年のアニメ輸出総額は、約2800万ドルに留まっている。これに関連商品を加えたとしても、8年前の日本の足元にも及ばない。