◆シェア争いに敗北
円高、震災、欧米金融危機、黒物家電市場の需要減少等が、パナソニックの赤字の主因となっている。また中国市場でのシェアが狭められており、かつての輝かしいイメージを失っている。
メディアは、「TCL、創維、海信、康佳、長虹、ハイアール等の中国ブランドが現在、中国の市場シェアの50%以上を占めている。海外ブランドでは、サムスンやLG等の韓国系が優勢を占めている」と分析した。パナソニックは製造・販売コストが他社に劣る上、3Dテレビやスマートテレビに対する反応が中国企業より遅れており、市場での発言権を失っている。中国の大都市の需要が疲弊するに伴い、中小都市が今後の成長源となるが、同市場においても中国ブランドの人気が高い。
パナソニックはプラズマディスプレイを主力商品としているが、今年になりプレズマテレビの出荷目標を2011年の570万台から、半数以下の250万台に引き下げた。同社の関係者は、「サプライチェーンの規模化が進まず、液晶製品の製造コストが低下し、技術力が強化される中、プラズマテレビが市場から淘汰されつつある」と語った。