2011年は電力産業が「熱かった」。まず電力需要の閑散期に、各地で電力不足が出現した。次に五大電力集団が軒並み赤字になり、火力発電所の赤字が特に深刻だった。さらには国家発展改革委員会が各地の電力価格をそれぞれ引き上げ、数回にわたる引き上げにより昨年の電力不足に終止符が打たれた。「証券日報」が伝えた。
12年に入ってからこれまで、電力不足の情報は聞こえてこない。一部の地域では電力不足により秩序だった電力使用措置を取ったというが、これもまれなケースだ。
こうした情況について、国家電力監管委員会(電監会)の関係者は、今年は電力不足の情況が出現することは確実だが、一部の地域で段階的な不足が出現するのにとどまり、7月になると不足になる、との見方を示す。
同関係者は電力不足の原因について次のように話す。各省が電監会に報告したデータをみると、火力発電所の多くで今年の石炭の在庫状況が昨年同期よりも好調だ。天候をみると、南方地域はまだ高温になっておらず、電力需要が短期間で急速に増加することはあり得ないとみられる。