中央財経大学中国銀行研究中心主任の郭田勇氏も、中国人民銀行による今回の引き下げ通知は名目上は預金・貸付金利の対称的調整だが、実は非対称的調整であると指摘する。金利変動幅を設けることは、より大きな金利設定での裁量権を銀行に与えることに等しく、金利自由化に関する改革で大きな一歩となる。更に大きな意味を持つのは貸付金利の割引範囲が広がることであり、貸付金利の下落は企業の融資需要を増大させ、企業の融資負担を軽減する。これは経済の安定的成長に大きく寄与するものであるとの見方である。
重陽投資も、今回の金利引き下げは金利自由化への大きな一歩であると指摘し、インフレが落ち着きを見せるにつれて、年内にあと1、2回は引き下げられるかもしれないと予測している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年6月14日