6月16日に開催された第6回中国経済成長周期フォーラムにおいて、首都経済貿易大学経済学院の郎麗華院長は、「今後、中国経済は拡大期に突入し、2012年の国内総生産(GDP)成長率は8%から8.5%に保たれる」との意見を示した。中国人民大学経済学院の楊瑞竜院長は「財政と通貨政策の適度な緩和は投資成長と消費成長の低迷を変えるのに効果的である。通年のGDP成長率は8%を超えることが見込まれる」と述べた。18日付中国証券報が伝えた。
◆景気減速はストップか
中国社会科学院の劉樹成学部委員は「現在、中国の経済成長が減速傾向を見せている要因は主に8つある。一、政府の積極的なマクロ調整の結果。二、積極的な経済発展モデルの転換、積極的な構造調整の実施。三、外需の低迷。四、消費力の力不足、投資需要の低下。五、資源・環境・労働力供給などの規制強化、潜在的な経済成長率の低下。六、ミクロ市場の低迷、企業利益の低下。七、経済成長の減速過程における慣性。八、地方政府がGDPを強調しなくなった事である」との見方を示した。
郎麗華院長は「世界と中国の経済の歴史から見ると、経済成長には明らかに周期性が存在し、経済成長のスパンは9―10年である。しかし、中国のこのたびの経済周期が延びているのは明らかであり、4兆元の投資による牽引と中央銀行の金融引き締め政策が中国経済の大きな変動を招いた」と見ている。