今年は香港返還15周年に当たる。1997年の返還前、西側諸国は香港の先行きに対して悲観的な考えを示しており、一部の香港人はその影響を受け海外移住を選択した。7月1日は香港返還15周年の記念日であるが、今日の香港はかつてを大きく上回る繁栄を実現している。人民日報海外版が伝えた。
中央人民政府駐香港特別行政区連絡弁公室の彭清華主任は、6月1日に中国大陸部のメディアの取材に応じた際、「香港返還15周年の歩みを振り返ると、この15年間は一国二制度が大きな成功を手にし、香港が安定的な繁栄を維持し、両地の提携・交流を推進し、領地の同胞の友好を深め、新たな歴史を創造した15年間であったと言える」と述べ、香港返還15周年を評価した。
◆世界で最も競争力を持つ都市
彭主任は、「いくつかの出来事を通じて香港経済の現状を説明できる。例えば米フォーブスは1995年に『香港の死』と題した記事を掲載し、返還後の香港の衰退を予想した。返還から10年後、同誌は『香港は死なない』とする記事を掲載し、当時の予想が完全に誤っていたことを認めた。また、1997年のアジア通貨危機の際、香港は世界の機関投資家からターゲットとされた。だが2008年の世界的な金融危機の際、香港は世界金融資金の避難場所となった。米タイムズはさらに、『Nylonkong』(世界3大金融センターとしてのニューヨーク、ロンドン、香港)という新語を発表した」と指摘した。
彭氏はさらに一連のデータを示し、香港経済の活力について説明した。「2004年から2011年までの7年間で、香港のGDP年間成長率は5%に達し、同期のその他の先進国の約2倍に達した。香港は18年間連続で、経済自由度世界一と評された。世界銀行が183の国と地域を対象に作成したビジネス環境ランキングにおいて、香港は2012年に第2位に輝いた。国際経営開発研究所が発表した『2012年国際競争力年次報告書』によると、香港は2年連続で100点満点を獲得し、経済競争力世界一と評された」
彭主任は「世界の経済環境は悪化しているが、香港経済の先行きは明るい。香港は堅固な基礎を築き、海外にはない優勢を占めており、さまざまな困難を克服し、危機をチャンスに転じる条件を備えている」と指摘した。