◆両地の提携・交流を強化
中国大陸部からの一部の観光客が、香港市民との間で問題を起こしている件について、彭主任は「これらの問題の発生には、客観的原因が存在するため、驚くには値しない。両地には異なる歴史環境、文化的雰囲気、社会制度、暮らし方がある。現地人と他所から来た人の間で問題が生じることはよくある。昨年、香港を訪れた中国大陸部からの観光客数が延べ2810万人(香港の常住人口の約4倍に相当)に達した。これほど大規模な行き来があれば対立が生じやすいが、これらの摩擦は主流ではない」と指摘した。
彭主任はまた「両地は双方の違いと向き合いそれを尊重し、互いに譲り合い共通点を見つけ出す必要がある。すでに起きた出来事については、客観的かつ理性的に分析するべきであり、感情的になったり、火に油を注いではならない。また両地は提携のメカニズムを整えるべきだ。例えば香港の一部ガイドが大陸部からの観光客にショッピングを強要した場合、両地の観光関連部門は管理を強化し、市場の秩序を改善していく必要がある」としたほか、「両地の交流・提携の深化は必然的な流れだ。香港の経済および国民生活が深刻な課題に直面した際、中央政府と大陸部の市民は常に手を差し伸べてきた。大陸部の同胞が深刻な自然災害にあった際、香港市民は老若男女を問わず寄付に応じてきた。これは両地の同胞が血のつながりによって結ばれていることを示している」と語った。
彭主任は今後について、「香港と大陸部の協力・交流は主に、以下の3つの面から推進される。1つ目は協力のさらなる深化・拡大。経済貿易分野から科学、教育、文化、衛星、スポーツ、法律、国際仲裁、社会管理、環境保護等の各分野に協力を拡大していく。2つ目は地域提携の強化。香港はアジアを代表する国際都市として、珠江デルタと分業を通じた協力を強化し、総合的な競争力を持つ世界クラスの都市群を形成する。3つ目は両地企業による海外進出。投資、入札、プロジェクトを共同推進することにより、国際市場を開拓する」と提案した。
「人民網日本語版」2012年6月25日