推力600トン級のキャリアロケット「長征2号F」が「神舟9号」を無事に宇宙に送り込んだ。中国運載火箭技術研究院の梁小虹党委員会書記は、中国が自主開発する推力1100トン級の長征5号ロケットはすでに開発・生産の段階に入り、打ち上げ能力は先進国の大型ロケットに追いついていることを明かした。
梁小虹氏によると、中国のほとんどのキャリアロケットの打ち上げ能力は低軌道で10トン、高軌道で5トンである。一方、先進国のキャリアロケットは低軌道で20トン、高軌道で10トンで、中国の約2倍となっている。しかし、中国が2014年に初打ち上げを予定している長征5号ロケットの打ち上げ能力は低軌道で25トン、高軌道で13トンに達し、ロシアのプロトンとエネルギア、欧州宇宙機関のアリアンと並ぶ。
これを基盤に、推力3000トン、打ち上げ能力100トン以上の大型ロケットについても考察が進められている。
梁小虹氏は、「直径8メートル、ブースターの直径3.35メートル、全長15メートルのロケットで、8台のエンジンで同時に推進し、離陸重量は3000トンになる」と明らかにした。
大型ロケットが開発されれば、中国の宇宙活動のニーズを全面的に満たすことができる。
「深宇宙探査、月面着陸、火星探査のどれにも使用できる。将来の中国の宇宙事業のニーズだけでなく、国外のすべての打ち上げのニーズも満たすことができる」と、梁小虹氏は語った。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年6月25日