ミクロ経済の主体である企業は、外需疲弊・内需減少の兆しを事前に察知していた。国有企業の上半期の利益は前年同期比11.6%減となり、上場企業が中間決算業績予想を大幅に下方修正した。社名に「中国」を持つ企業は、業績の悪化や赤字計上を予想した。一方で、各銀行の不良債権が増加している。
これらを背景とし、金融政策をさらに緩和させる必要がある。大手金融機関の現在の預金準備率は20%で、依然として高い水準にある。1年物の預金・貸出基準金利も2000年以降の平均水準を上回っており、金融政策の緩和の余地が残されている。
「中国証券報」より 2012年7月18日