業界の専門家は「3D五輪により3Dテレビの売上が大幅にアップし、世界のカラーテレビ市場の新たな成長ポイントとなった。ロンドン五輪で3D中継がスタートし、3Dテレビのコンテンツ不足というボトルネックが緩和され、世界的に3Dテレビ市場が刺激された。調査では、ユーザーエクスペリエンスが悪いという声も上がっているが、3Dテレビ産業を発展させる上で最大の武器は技術、特に技術の蓄積だ」と語る。
▽業界内の声:3D中継が常態化することは必至
ロンドン五輪は中国の3Dテレビ技術発展に好機をもたらすだろうか?
テレビの3D化は、コンテンツ制作、番組放送、受信設備など様々な産業チェーンに関わる。ケーブルテレビネットワーク、設備メーカーなどではすでに3D技術の枠組みが完成しているものの、3Dテレビ番組がなかなか発展せず、3D技術標準の制定もまだ時間がかかるようだ。
温氏は「産業化の鍵となるのは、国が制定中の3D技術標準だ。より良い3Dカメラを使った撮影が重要なことは疑う余地も無いが、テレビ局は新たな技術を取り入れる前に、国の標準を知る必要がある」としたほか、「3D撮影は簡単だが、良い3D番組を製作するのは簡単ではない。世界的にもまだ3Dテレビの標準体系が打ち出されていない。3Dテレビは様々な分野に関わり、技術も複雑なため、標準は1つではなく、一連の標準体系になることだけは確かだ。例えば、3D画像の品質、視覚的効果、快適性、フロントエンドと端末の接続などはいずれも標準の内容になるだろう」と語った。
3Dテレビ産業の発展は、成熟した技術、豊富な番組が必要なだけでなく、様々な方面からの支援が必要だ。効果的なビジネスモデルと技術サービスによるサポートも必要となる。技術、コンテンツ、ビジネスモデルなど多方面が密接に協力することで初めて3Dテレビ産業を盛り上げることができるのだ。