そのため、人民元はドルに対し、一時的に切り下げるべきであり、実質実効為替レートの安定を維持する必要がある。切り下げ予想は、ある程度の国際短期資本の流失を招き、資本市場にも打撃を与える可能性がある。しかし、現在の中国の全体的な経済動向を合わせて考慮した場合、穏やかな切り下げ予想においては、国際資本は流失するものの、その規模はコントロールできるレベルである。
他にも、短期間、人民元為替レートを決定する通貨バスケットにおける新興国通貨の比重を引き上げることで、人民元の新興国通貨に対する変動幅を小さくすることを検討することも可能だ。長期的には、積極的に二国間貿易における人民元建ての決済を促進し、より多くの国の通貨が、人民元との直接取引を実現できるよう推し進めるべきである。
「中国証券報」より 2012年8月23日