このようなデータをみると、経済危機の破壊力がますます強まっており、金融業を攻撃することからスタートして、徐々に実体経済に広がり、ついには個々の家庭にまで魔の手が及んだなどという連想が浮かぶ。
経済が下ぶれしており、カットできるものはなんでもカットするようになった。冬の時代を過ごすための十箇条を作って、第一条を「家族で丸まって冬をやり過ごす、絶対離婚しない」とした人もいる。一人より二人の方が心強いからだという。
だが世の中のことはなかなか思い通りにいかないものだ。経済危機が訪れると、これにともなって結婚の危機が発生した。米国の週刊誌「タイム」は、「巨大な離婚ブームがやって来る」と主張する。
こうした例は過去にもある。第二次世界大戦後の1970年代に米国では離婚率が急上昇し、それはちょうど1969-70年と73-75年の経済危機の時に当たったという。80年にも経済危機が訪れ、81年に離婚率はピークに達し、1千人に5.3人が離婚するようになった。その後、離婚率は低下し、07年は1千人中3.6人となり、70年代以来の最低を更新した。08年11月に再び金融危機が発生すると、同じく離婚率は急上昇した。
グローバル金融危機の発生後、中国の離婚率は以前より13.52%上昇した。