▽海外企業買収が増加するも、多国籍経営のレベルは低い
世界的な経済危機の影響で海外の資産価格が下落し、今年「海外での底値買い」を実施した企業も多い。中石化集団は米国のシェール油ガス開発会社・デボン社が米国内に有する5カ所のシェール油ガス権益の3分1を買収した。三一重工はドイツの機械大手プッマイスター(通称「巨象」)の90%の株式を取得した。広西柳工機械はポーランドHSW社の建機事業部門を買収した----。
2012年中国企業500社番付のうち、海外での営業収入データを報告したのは261社だった。これら261社の平均海外営業収入は前年比39.3%増191億元、平均海外資産は28.2%増の290億元、平均海外従業員数は29.9%増の3108人に達した。
中国の大企業は海外企業買収を通じ、信誉、新技術、進んだ設備を手に入れ、国際市場を開拓する能力を強め、国際的な地位を高めた。改革開放の初期は、どうにかして「海外から導入」したいと考えていたが、現在は「海外に進出する」能力も手に入れた。これは中国大企業の実力向上を体現している。しかし、中国大企業の国際化の歩みは依然として初歩的な段階にあることを忘れてはならない。多国籍経営のレベルを示す多国籍化指数によると、2012年の中国100大多国籍企業の平均指数はわずか12.93%で、世界100大多国籍企業の平均(62.25%)に大きく劣るのみならず、発展途上国100大多国籍企業の平均(38.95%)も大きく下回った。