次に、工業投資の成長モデルは依然「外延的成長(労働力と資本の投入を増やすことによる成長)」であり、工業全体の生産率の成長は鈍化している。投資成長の方法は1990年に比べ、根本的な改善が見られない。生産の拡大と技術革新の落差から見ると、生産性を引き上げるための投資において、生産要素の組み合わせは最適化どころか、悪化の様相もある。2011年、工業への投資のおいて、新築や増築などの外延的成長への投資の割合は、改築・技術革新などの内包的成長に対する投資の3倍以上だった。つまり、工業投資において外延的成長を重視する特徴は尚も極めて顕著であることを示している。
また、過度な投資によって、中国の生産能力の過剰が非常に深刻な問題になっている。国際通貨基金(IMF)によると、中国では製造業の生産能力の平均28%近くが遊休状態で、生産能力の利用率が75%以下の製造業企業は全体の35.5%。つまり、ここ数年の投資には大量の間違った投資、不適切な投資があり、中国工業の持続可能な発展に大きなダメージを与えている。