一、エネルギー発展の現状
改革開放以来、中国のエネルギー産業は急速な発展をとげ、石炭、電力、石油・天然ガス、再生可能エネルギーと新エネルギーの全面的な発展を実現し、国民経済の長期にわたる安定的かつ急速な発展を確保し、人々の生活レベルの持続的向上を保障するうえで大きく貢献してきた。
――安定供給の能力が著しく向上した。2011年の中国の一次エネルギー総生産量は標準炭換算31億8000万トンで、世界第一位であった。そのうち、原炭生産量は35億2000万トン、原油生産量は2億トンを維持し、石油製品の生産量は2億7000万トンに達した。天然ガスの生産量は急速に増加し、1031億立方メートルに達した。電力の設備容量は10億6000万キロワットで、年間発電量は4兆7000億キロワット時に達した。エネルギーの総合輸送システムの発展も比較的速かった。石油パイプラインの総延長は7万キロを超え、天然ガスのメインパイプラインの総延長は4万キロに達した。電力網はほぼ全国相互接続を実現し、330キロボルト以上の送電線の総延長は17万9000キロに達した。国家石油備蓄第一期プロジェクトが完成し、エネルギーの緊急対応能力はたえず強化されている。
――省エネ効果が顕著である。中国は省エネの推進に力を入れている。1981~2011年には、中国のエネルギー消費は年平均5.82%の増加で年平均10%の国民経済の成長を支えた。2006~2011年には、国内総生産(GDP)1万元あたりでエネルギー消費は累計20.7%低下し、標準炭換算7億1000万トンの省エネを実現した。ボイラーの改造、電動機の省エネ、建築の省エネ、グリーン照明など一連の省エネ改造プロジェクトを実施し、主な高エネルギー消費製品のエネルギー総消費は国際的な先進レベルとの格差を縮小し続けており、新たに建設された非鉄金属、建材、石油化学などの重化学工業プロジェクトのエネルギー利用効率はほぼ世界先進レベルに達した。立ち後れた小型火力発電ユニット8000万キロワットが淘汰され、それによって毎年原炭6000余万トンが節約できた。2011年における全国の火力発電電力供給による石炭消費は2006年より標準炭換算37グラム/キロワット時減少し、下げ幅は10%に達した。