『中国のエネルギー政策 (2012)白書』(全文)

『中国のエネルギー政策 (2012)白書』(全文)。

タグ: 中国のエネルギー政策 (2012)白書

発信時間: 2012-11-01 17:00:35 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 

――環境保全効果が著しい。中国は石炭採掘によって地盤沈下した地域の整理を加速し、石炭開発と生態環境の回復補償のしくみを確立、整備した。2011年、原炭の品質合格率は52%に、土地の耕作回復率は40%に達した。石炭を燃料とする火力発電所の脱硫・脱硝設備の建設を加速し、排煙脱硫ユニットが全国の石炭利用発電ユニットに占める比重は90%前後に達した。石炭発電ユニットの除塵設備の設置率、廃水排出基準達成率はいずれも100%に達している。炭層ガス(炭鉱ガス)の開発利用への取り組みを強化し、抽出採掘量は114億立方メートルに達し、世界に先んじて炭層ガス国家排出基準を実施した。ここ5年来、単位国内総生産(GDP)あたりのエネルギー消費量は低下し、二酸化炭素の排出量は14億6000万トン減少した。

 ――体制・しくみはたえず整備されている。市場メカニズムが資源配置の中でますます大きな役割を果たしている。エネルギー分野では投資主体の多元化を実現し、民間投資がたえず発展成長している。石炭の生産・流通は市場化がほぼ実現した。電力産業は行政と企業権限の分離、発電所と電力網の分離を実現し、ひととおりの監督管理システムが構築された。エネルギー価格の改革はたえず深化しており、価格形成のしくみがしだいに整備されつつある。石炭産業の持続可能な発展の政策措置に関する試行テストが進められている。電力網に接続した風力発電と太陽光発電の基準価格制度を制定し、再生可能エネルギー発展基金などの制度を確立した。エネルギーに関する法律制度の建設を強化し、近年来、『省エネルギー法』『再生可能エネルギー法』『循環経済促進法』『石油・天然ガスパイプライン保護法』および『民用建築省エネ条例』『公共機構省エネ条例』などの法律・法規を改訂公布した。 世界第一のエネルギー生産国として、中国は主に自らの力によってエネルギーを発展させ、エネルギー自給率は終始90%前後を維持している。中国のエネルギーの発展は国内の経済・社会の発展を保障するだけでなく、世界のエネルギー安全保障の上でも大きな貢献をしている。今後しばらくは、中国は依然として工業化、都市化の加速発展段階にあり、エネルギー需要は引き続き増加するため、エネルギー安定供給の任務はいっそう困難さを増すであろう。

 ――資源の制約による矛盾が際立っている。中国の一人あたりエネルギー資源保有量は世界で比較的低いレベルにあり、石炭、石油、天然ガスの一人あたり保有量は、世界の平均レベルのそれぞれ67%、5.4%、7.5%である。近年来、中国のエネルギー消費の伸びはかなり速いが、目下一人あたりのエネルギー消費レベルはまだかなり低く、先進国の平均レベルのわずか3分の1にすぎない。経済・社会の発展および人々の生活レベルの向上に伴い、将来のエネルギー消費は大幅に増加し、資源の制約はたえず深刻化していくに違いない。

 

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