『中国のエネルギー政策 (2012)白書』(全文)

『中国のエネルギー政策 (2012)白書』(全文)。

タグ: 中国のエネルギー政策 (2012)白書

発信時間: 2012-11-01 17:00:35 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 

三、省エネを全面的に推し進める

中国は人口が多く、資源が相対的に不足しており、エネルギー資源の永続的な利用と経済社会の持続可能な発展を実現するには、省エネの道を歩まなければならない。 中国は終始省エネを優先的な位置に置いている。早くも1980年代の初めに、国は「開発と節約をともに重視し、節約を首位に置く」という方針を打ち出した。2006年、中国政府は『省エネ作業の強化に関する決定』を、2007年には『省エネ・排出削減の総合的作業方案』を公布し、工業、建築、交通などの重点分野における省エネ業務の全面的な配置を取り決めた。「十大省エネプロジェクト」を実施し、石炭を燃料とする工業用ボイラー(窯炉)の改造、余熱と余剰電圧の利用、電動機の省エネ、建築の省エネ、グリーン照明、政府機関の省エネを推し進め、標準炭換算で3億4000万トンの省エネ能力を形成した。「1000企業省エネ行動」を展開し、重点企業の生産用総合エネルギー消費量などの指標は大幅に下がり、標準炭1億5000万トン相当のエネルギーを節約した。「第11次5カ年計画」期間に、単位国内総生産(GDP)あたりのエネルギー消費量は19.1%低下した。 2011年、中国は『「第12次5カ年計画」省エネ・排出削減の総合的作業方案』を公布し、「第12次5カ年計画」期間の省エネ・排出削減の主な目標と重点活動を打ち出し、エネルギー強度の低下、主要汚染物排出総量の削減、エネルギー消費総量の合理的な抑制を有機的に結びつけ、「倒逼メカニズム(下位の側から上位の側に対して強制すること)」を形成し、経済構造の戦略的な調整を推し進め、産業構造と配置を最適化し、工業、建築、交通輸送、公共機関、および都市部・農村部の建設と消費分野のエネルギー使用管理を強化し、資源節約型で環境にやさしい社会を全面的に建設していくものとした。

 ――産業構造を最適化する。中国は産業構造の調整を省エネの戦略的重点として堅持している。低レベルの重複建設を厳しく抑制し、高エネルギー消費、高排出の立ち後れた生産能力の淘汰を加速する。先進的な適用技術を用いて在来産業の改造とグレードアップを加速する。加工貿易の参入許可基準を高め、加工貿易の転換・グレードアップを促進する。対外貿易の構造を整備し、エネルギー密集型、労働力密集型から資本・技術密集型への転換を推し進める。サービス業をおおいに発展させる。戦略的な新興産業を育成し、発展させ、先導的支柱産業の形成を加速する。

――工業の省エネを強化する。工業エネルギー消費は中国のエネルギー消費の70%以上を占め、工業は省エネの重点分野となっている。国は鉄鋼、石油化学、非鉄金属、建材などの重点業種における省エネ・排出削減の先進的適用技術のリストを制定し、立ち後れた技術、設備、製品を淘汰し、省エネ型で高付加価値の製品、設備を発展させる。重点業種における単位製品あたりのエネルギー消費限度額に関する強制力のある基準システムを確立、整備し、省エネの評価審査制度を強化する。コジェネレーションシステム、工業随伴ガスの回収利用、企業エネルギーの管理制御センターの建設、省エネ産業育成などの重点省エネプロジェクトの実施を組織し、企業のエネルギー利用効率を高める。

 

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