胡錦濤同志は中国共産党第18回全国代表大会(「十八大」)での報告の中で、2020年をめどに全面的な小康社会(ややゆとりのある社会)の建設という壮大な目標を実現させ、国内総生産(GDP)と都市部・農村の一人当たり平均所得を10年の2倍に引き上げることを確実にするよう提起した。「経済参考報」が伝えた。
この提起は中国共産党中央委員会が全面的な小康社会の建設という目標について、より新しく、より具体的なビジョンをうち出したものといえる。目標が掲げられた当初の「GDP」という指標から、第17回党大会の「一人当たり平均GDP」という指標を経て、さらに今大会では「GDPと都市部・農村の一人当たり平均所得」という指標が示され、歴史的条件の変化にともなって、全面的な小康社会の量的な側面がより具体化し、質的な要求もますます高くなっていることがわかる。国には2020年をめどにGDPを80兆元以上にするという量的な目標があり、すべての国民が発展の成果を享受できるようにするという新しい指標もあり、具体的には都市部・農村の一人当たり平均所得を2倍にするとしている。一人当たり平均GDPから一人当たり平均所得への移り変わりに、人間を中心とする科学的発展観の中核的な立場がうかがえる。
新しい目標が指し示す国民の所得水準の上昇は、国内の消費量と消費構造のダブルでの飛躍を直接的にもたらす。消費量の飛躍は労働者の所得水準の向上と直接比例する関係にあり、所得分配制度の改革と社会保障水準の向上にともなって、中・低所得層が社会消費額全体に占める割合がますます拡大することは確実だ。