それでは日本企業が業績不振に陥った原因は何だろうか。中国や米国といった競争相手が手強すぎたのだろうか。長期にわたり低迷する日本経済が原因だろうか。昨年の東日本大震災のマイナス影響が引き続き拡大しているのだろうか。それとも日本企業自身に多くの問題があるのだろうか。
北京正略鈞策企業管理諮詢有限公司の王丹青パートナーによると、今年初めには日本企業の業績は相対的に回復していた。だが釣魚島問題の波及やグローバル経済のさらなる低迷を受けて、業績は大幅に落ち込んだ。日本の重要企業の多くは今年の業績予想を下方修正し、史上まれに見る損失を発表したところもあるという。
グローバル経済という大きな環境が日本企業の業績低下を決定づけた。競争相手についていえば、中国や韓国の企業は発展が速く、欧米の企業はたえず調整を行っており、こうしたことが日本企業の世界での競争力を徐々に衰退させた。競争力の低下は必然的に業績に影響を与えることになる。また1980年代以降、日本経済は谷間から抜け出せず、全体として不調で、日本企業の業績にマイナス影響を与えてきた。昨年3月11日に発生した地震は短期的にみると日本企業に壊滅的な影響を与えた。全体として、日本企業の業績の低下は、日本経済のモデル転換が遅れていること、自国市場が飽和状態にあること、国際市場での投資に頼って成長してきたことが主な要因だと考えられる。