オーストラリア・ニュージーランド銀行が4日発表した大中華エリアの週間経済監察報告によると、中国のシャドーバンキングは15兆元から17兆元の規模に達しており、通常の銀行システムの資産総額の約12-13%に相当し、国内総生産(GDP)の3分の1に相当するという。「京華時報」が伝えた。
同報告によると、中国のシャドーバンキングシステムには主に3つの金融活動が含まれる。地下銀行、投資信託商品、商業銀行が取り扱う資産運用商品、の3つだ。中国人民銀行(中央銀行)は昨年、地下銀行の調査を行い、2011年5月末の時点で資産規模が約3兆3800億元に達したとの見方を示した。
同報告は投資信託商品について、中国信託業協会がまとめた統計データによると、今年第3四半期(7-9月)末時点で、中国の投資信託会社65社の資産規模はGDPの13%に相当する6兆3千億元に達したと指摘する。
また同報告によると、グローバル金融の安定をめぐる報告により、国際通貨基金(IMF)が中国の資産運用商品のストックは今年第3四半期末には8兆元から9兆元に達し、預金残高の10%、GDPの17-19%に相当したと判断したことがわかるという。