米国のQE3は利己的で他を損なうもの

米国のQE3は利己的で他を損なうもの。

タグ: QE3 量的金融緩和政策 FRB

発信時間: 2012-12-16 11:40:43 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

米国が量的金融緩和政策の第3段(QE3)をうち出してからまもなく3カ月になる。米連邦準備制度理事会(FRB)は今後は毎月450億ドルずつ長期国債を買い入れる予定であるとし、バーナンキ議長はこの措置をQE3の延長と説明するが、世論は騒然となっている。「京華時報」が伝えた。

FRBの意図は明らかだ。より大量の資金を市場に流すことによって、米国経済を少しでも早く安定成長の軌道に乗せることが狙いだ。クリスマスと新年という2つのイベントを間近に控え、財政の崖が刻一刻と近づく中、やや回復し始めた経済情勢を前にして、バーナンキ議長は少しの暖かさを添えることで、国民の信頼感を高めたいと考えている。これは米国の利益という点からみれば何も悪いことではない。ただ米国以外の経済体が被るマイナス影響という点からみれば、無限の損害を与えるものであり、各国の通貨政策を以前にも増して縛り付けるものになるといえる。米ドルが引き続き大量に供給されれば、他の経済体の中央銀行が自国の利益を守るために他国を損なうような政策を採らざるを得なくなる可能がある。

これほど大量の資金により、世界で資産価値の新たな上昇が始まることは確実だ。実際、量的緩和が発表されると、金融市場はこれを喜びの声をもって迎えた。2013年には石油、有色金属、農産品の価格がかつてのピーク時を再現することが予想される。こうした動きは中国の消費者物価指数(CPI)に深刻な影響を与える。たとえばCPIが再び2%台になれば、トウモロコシ価格が最近高騰していることを受けて、飼料にかかるコストが急上昇し、ブタ肉価格が跳ね上がることが確実だ。また13年に国際市場における原油価格が3けたに上昇すれば、銅やアルミなどの金属価格が高い水準に達し、輸入型の圧力がこれまでになく激しいものになると予想される。

また中国は13年に、100万億元規模の広義マネーサプライ(M2)を背負って「国際舞台で踊る」経済体になる見込みで、通貨政策がより複雑な局面を迎えることが予想される。国内の要因と国外の要因とは複雑に絡み合っており、中国は米国のQE3が中国経済の与える打撃に系統的に対処した後、来年に予想されるインフレへの対処を前倒しで進めなければならない。

「人民網日本語版」2012年12月16日

 

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