二つ目の原動力は、不動産投資の拡大だ。中央政府は不動産購入抑制策を継続しているが、2012年5月以降、住宅価格が緩慢な上昇を始めた。特に北京・上海の上昇幅が大きく、過去6ヶ月内に約20%高騰した。高騰前の駆け込み需要の増加により、不動産投資も次第に回復する。
三つ目の原動力は、良好な雇用情勢を背景とする、消費の継続的な拡大だ。中国都市部では1−9月、前年同期比3.0%増の1024万人の雇用先が創出され、増加率が2011年を上回った。同期間の給与増加率は前年同期比12.0%となり、2011年(前年比13.3%増)をやや下回った。
これらの状況を見ると、中国経済が好転していることが分かるが、回復のペースは緩慢だ。その主因は次の通り。(1)欧州市場を中心とする輸出の低迷。(2)不動産購入抑制策の継続。(3)不良債権処理の増加、金融機関の貸し渋り。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年12月29日