◆曖昧なエネルギー・外交政策
安倍内閣はエネルギー戦略、原発廃炉の問題について、明確な政策主張を打ち出しておらず、まさに手探り状態と言える。厖氏は、「安倍氏は、エネルギー戦略を分担する茂木敏充氏を経済産業相に任命した。また石原慎太郎前東京都知事の長男、自民党前幹事長の石原伸晃氏を、環境問題・原発事故処理を分担する環境相に任命した。しかしながら両氏は業務経験を持たない。エネルギー戦略は安倍内閣が直面する課題だ。安倍氏は茂木氏を経済産業相に任命したが、これはエネルギー政策の方針を確定できないという現状に応じた一時的な妥協案であり、来年の参議院選挙後に内閣を再編する可能性もある。その際に新たな人物を経済産業相に任命し、明確なエネルギー戦略を打ち出す可能性がある」と分析した。
安倍氏はまた、外交・安全保障政策においても、明確な方針を示していない。岸田文雄氏を外相に、小野寺五典氏を防衛相に、太田昭宏氏を海上保安庁を管轄する国土交通相に任命した。