現在の戦争の主役は政府ではなく、各国の中央銀行だ。2008年の金融危機以降、各国の中央銀行はすでに6兆ドルに上る資金を費やしている。
通貨戦争の被害者は預金者である。自分の資産価値が下がるリスクにさらされているからだ。
「こういった紙幣を印刷する行為の代価は今後、他国通貨との比較にせよ、金などの原材料との比較にせよ、インフレや通貨の下落という形で弁済することになる」と、世界最大の債券運用会社であるPIMCOのビル・グロス氏が言う。
皮肉交じりで言えば、主導通貨であるドルの地位はまだ、通貨戦争による被害を受けていない。2011年と2012年のユーロ危機がドルの地位を再び高めたからだ。いまだ世界の外貨準備用通貨の3分の2近くがドルを使っている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年1月22日