香港資本の銀行のアナリストは「前海特別経済区の企業が、香港で『点心債』を発行することは、香港のオフショア人民元市場の活性化に繋がる。また、前海特別経済区の企業が試験的に発行する人民元建て債券は、金融の開放・イノベーションに即した債券発行プロセスの簡素化を実現でき、債券の新規発行額の拡大が見込まれることで、人民元資金が集中的に内陸部に戻ることを推進する効果を発揮できる」との見方を示している。香港金融管理局(HKMA)のデータによると、2012年、香港で人民元建て貸付業務が急速に発展する中、「点心債」市場の規模は60%拡大し、2300億元に達した。前海特別経済区の企業が香港で試験的に債券発行を行うことで、人民元資金プールの規模は更に拡大すると市場は見ている。
香港での債券発行以外にも、前海特別経済区では人民元建てクロスボーダー決済業務を充実させるため、海外投資家向けの株式投資ファンドの試験的設立などの優遇政策を通して、外国資本の株式投資機関が前海特別経済区に進出し、発展することを促進している。また、深セン市海外投資家株式投資ファンド管理弁法は、既に2012年12月に認可されており、前海特別経済区で最初に試行される予定であるという。