香港紙・南華早報は2月17日、記事「中国がマカオ以外の地区で、現金引換えを行わないカジノの経営を試行」を掲載した。
中国海南省に開設されたカジノバーで、ギャンブラーたちがゲームを楽しんでいる。彼らは周囲に積まれている大量のチップが目に入らないかのようだ。しかし、飛行機で1時間以上の距離がある世界最大のカジノを持つマカオでは、客層流失の可能性がある。
このカジノバーは、三亜湾でこのほど開業した紅樹林レジャーワールドの一部だ。ギャンブラーは現金を得ることができないが、獲得したチップにより宿泊費を支払うか、店内の贅沢品・ジュエリー・芸術品を購入することが可能だ。これは中国政府がマカオ以外のカジノ要素を、初めて黙認したことを示している。世界最大のカジノ運営会社を含む世界の投資家が、今後の発展に注目している。
同レジャーランドの所有者である張宝全氏は、「当社のカジノバーは国内初だ。政府にとって、これは一つの試験だ。カジノ合法化は現在不可能だが、個人的には将来その可能性があると思う」と述べた。カジノによって得られる収益は魅力的だ。中国で唯一カジノが合法化されているマカオでは昨年、カジノ業の収入が380億ドルに達した。その主な収入源は、中国大陸部のギャンブラーだ。その他の地域でもカジノが合法化された場合、大量の資金が集まるだろう。