中国有人飛行プロジェクト弁公室(CMSEO)は、有人宇宙飛行船「神舟10号」を6~8月に酒泉衛星発射センターから打ち上げると発表した。宇宙飛行士3人が乗り組み、軌道上を運行中の宇宙実験機「天宮1号」と有人ドッキングする。
軍の全人代代表で総装備部某基地政治委員の王兆宇氏は「喜ばしい知らせ」と全国人民代表大会(全人代)会議で記者の取材に答えた。
王代表によると、今回の有人飛行期間は神舟9号より長いという。「神舟10号は9号より2日長い15日間軌道上を運行し、宇宙飛行士は天宮1号に12日間滞在する予定」。
「より重要なのは、今回は正真正銘の応用飛行で、神舟と長征2号Fロケットが実験飛行から応用飛行への飛躍を遂げる」。
「応用飛行」とは米国のスペースシャトルやロシアの宇宙船ソユーズと同じように本格的な輸送任務を行うことだと王代表は紹介。高速鉄道のように試運転から始め、試運転の状況に基づき調整を行った後、本格的な運転に入る。これは実際に応用可能な、地上と宇宙を往復する輸送システムを中国が手に入れるということだ。
王代表は「このシステムは宇宙送迎車のようなもので、軌道上を運行する様々な宇宙探査機に人員や物資を輸送可能で、宇宙飛行士の天宮1号での科学実験を支援する。より強力でよりレベルの高い集中的な成果だ」と語った。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年3月7日