最大の受益者は米ドルだ。米ドル建て資産への資金流入は、過去数カ月で最高の水準に達している。その大部分は、日興アセットマネジメントが昨年末に販売した、「グラビティ・アメリカズ・ファンド」によるものだ。同ファンドの設定額は2000億円超に達し、史上3位の規模となった。
メキシコペソも恩恵を受けている。バークレイズのデータによると、メキシコの資産に対する個人資金の流入が昨年8月より増加しており、ミセス・ワタナベが約660億円の資金を固定収益ファンドに投じた。
HSBC投信の日本営業企画主管の山本賢司氏は、「メキシコは力強く安定的なペースで成長している」と語った。同社は日本で初めて個人投資家向けのメキシコ株ファンドを立ち上げ、約30億円の資金を調達した。