同時に、かつての経験から考えれば、日本が国内金融緩和政策を実施すると世界的に大きな影響をもたらす。つまり金融バブルの発生と崩壊をもたらしかねない。1997年から1998年にかけて起こったアジア経済危機や、2007年から2008年にかけて起こったリーマンショックがその典型的な事例である。この2つの時期、日本銀行の貸付が大幅に増加しているのだ。その結果、ホットマネーが他国家に流れ込み、各国の資産価格が上昇し、経常収支の赤字を拡大させ、最終的に深刻な資本のミスマッチが生じてしまった。
そのため、アベノミクスは基本的に、出発点は良いものだったが、その結末は、世界金融の安定を揺るがし、経済民族主義を高まらせるものとなる可能性が高い。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年4月1日