業界内では、国際モーターショーの概念に関する共通認識がほぼ出来上がっているが、その魅力と価値は次の3つの要素によって示されるという。
まずは、どのクラスの役員が参加するかだ。出展ブランドが増えるほど、社長やCEOクラスの役員が増加し、モーターショーの国際化が示される。この点に関しては、上海モーターショーは圧倒的な発言権を握っている。グローバル自動車メーカーの最高責任者ばかりか、グループ全体の全役員がチャーター機に搭乗し、会場に華を添えている。そのため「このチャーター機にもしトラブルがあれば、企業が倒産してしまう」という冗談がささやかれているほどだ。
次に、世界初公開機種とコンセプトカーの数だ。中国のモーターショーはかつて「高品質だが少数」と批判され、自動車工業の存在しないジュネーブのモーターショーは「世界の自動車流行のバロメータ」として羨ましがられていた。上海モーターショーは今回、111車種の世界初公開車で観客の視線を釘付けにする。このラインナップと規模は、その他の5大国際モーターショーの合計に相当する。