これらを背景とし、人民元の今年年内の動向について、異なる予想があがっている。国際金融問題専門家の趙慶明氏は、「人民元の対米ドル相場は今年3-5%上昇し、中国経済の基本面と外国貿易情勢が元高を促すだろう。今年は大幅な元高が生じる可能性は低いが、その上昇率は前年を上回るだろう」と予想した。
しかし「現在発表されている各種データによると、人民元が続騰しクロスボーダー資金の純流入規模が拡大しているが、このすう勢が逆転されないとは限らず、すぐにこのような逆転が生じる可能性もある」という声もある。
中国外為投資研究院の譚雅玲院長は取材に応じた際に、「今年通年の基本的な相場水準は、小幅上昇で終わることはなく、年末の小幅低下で終了を迎える可能性がある。しかしその中間の変動幅は特に大きく、前年・一昨年のすべての時期の水準を上回るだろう」と指摘した。