中国人民銀行(中央銀行)は9日、2013年第1四半期の金融政策実施報告書を発表し、現在の物価情勢は概ね安定しているものの、不確定要素には尚も注意深く目を向ける必要があると指摘した。また、次の段階における物価動向については、現実を無視して楽観することはまだできず、インフレリスクの未然防止に力を入れ、先見性を持って推進し、インフレ期待の安定に努める必要がある。10日付中国証券報が伝えた。
報告書によると、第1四半期の国内総生産(GDP)前期比伸び率はやや緩やかになり、動向は全体的に安定を保っている。大口商品と生産財価格は比較的安定しており、いずれも物価の安定化にプラスとなる。しかし、一部の不安定要素には依然、注意深く目を向ける必要がある。サービス業、農産物の価格にはすう勢的な上昇圧力がかかっており、一次産品と一部の規制製品の価格は徐々に合理化に向かい、いずれも物価上昇の潜在圧力を高めている。また、経済の潜在的成長率が周期的な低下傾向にある中、マクロ経済刺激政策と需要の回復はより容易に物価上昇を引き起こす。先だっての不動産価格の上昇傾向は、他の関連分野にコスト圧力を広げ、更には高める可能性もある。他にも、気候などの要因が影響し、農業の安定的な生産は依然、いくらかの不確定要素に直面している。一方、消費者物価がこのところ低下しているのは、浪費反対運動関連の規制措置と疫病の蔓延などの特殊な要因が関係している。