北極評議会の閣僚級会合が15日、スウェーデンのキルナで開かれた。会合で、8カ国のメンバー国は、中国や韓国など6カ国のオブザーバー参加を認めた。
アナリストは、中国が北極評議会のオブザーバーになることは、「合法的」な立場でより大きな発言権を持ち、重要な役割を担うことを意味し、北極問題の解決に新たなきっかけをもたらすことになると分析。
専門家は、オブザーバー参加により、中国は海洋権益の保護のほか、北極での科学観測、気候研究、航路開発などの活動の幅も広げることができると見ている。北極での科学観測は1カ国だけで行うことはできず、多国が協力し、共同で調査しなければならない。科学研究の取り組みの強力な支えがなければ、北極開発は実現しない。中国の観測船「雪龍号」などの優れた設備は北極の科学観測を大いに支えることができる。
そのほか、一部の国は、中国のオブザーバー参加後に北極の地縁的戦略に影響が出ることを懸念している。これについてアナリストは、「中国は主に北極の経済貿易に関心を持っており、同分野での多国との互恵・ウィンウィンを望んでいる。中国の北極地区の開発参与は中国と多国の経済貿易、外交関係を促進するだけで、衝突や対立することはない」と話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年5月16日