ジェトロのデータによると、2012年の日中間の貿易総額は3336億6442万ドルで前年比3.3%減少したが、箱崎副所長は、2013年通年の貿易総額は2012年の減少から増加に転じ、小幅成長すると予測している。また、箱崎副所長は以下のように分析する。
中国経済は工業生産や消費、固定資産投資に回復が見られるなど、2012年第3四半期を底に徐々に回復しつつある。2013年の実質GDP成長率は8%台前半に回復すると予測され、日本の対中輸出も小幅ながらも増加に転じると見込まれる。ただし、中国政府は成長率より構造改革を重視する姿勢を示しており、大規模な需要創出策が実施される可能性は低い。従って、対中輸出は増加に転じても、伸びは小幅にとどまると見られる。
一方、中国からの輸入については、日本国内における完成品に加えて部品・原材料の現地生産の進展、スマートフォンの堅調な需要、日本の景気回復や公共事業の拡大により、引き続き増加する見込みで、2013年の日中貿易は減少から増加に転じる可能性が高い。