これはなぜだろうか。その一部の原因は、現実を認めたことにある。中国の驚異的な成長を促した要素(欧米への輸出)は、今や減少しているからだ。
中国の指導者は、この潜在的な危機をチャンスとしてとらえているかもしれない。中国は、製造業の減少、サービス業の増加、投資の減少、消費の増加という、経済再構築を渇望している。そのため中国政府は現在、信用貸付の供給を抑制している。この目的を実現するため、中国政府は一部の金融機関を自然発生・自然消滅させている。これは成長率の低下を意味する可能性があるが、より持続可能で調和的な成長率でもある。
ロイター通信は6月26日、「手術のメスは握られている 李克強総理が改革に意欲的」と題する記事を掲載した。内容は下記の通り。
中国金融市場は近年で最も深刻な打撃を受けている。しかし痛みを受けた投資家は、これを喜ばなければならない。中国政府が毅然とした態度により、急務の政策変革を推進しようとしているからだ。中央銀行(中国人民銀行)は先週、空前絶後の資金不足への干渉を拒否した。これは現時点で最も明確な兆しであり、中国の新たな指導層が長期的な利益のために、一時的な経済の痛みに耐えようとしていることを示している。