アナリストは、これまでのルールは融通がきかなかったと指摘した。パナソニックの大坪文雄元会長は4月に取材に応じた際に、「日本の繁栄は当初、その企業管理文化によるものだったが、このシステムは競争力を高めようとする企業にとっては、すでに融通のきかない時代遅れなものになった。3つの労働ルールの維持は、時宜に適していない」と指摘した。
現行の規則によると、日本企業のリストラにかかる費用は高額だ。日本のソフトウェアサービス最大手の富士通は3月、約500人の管理職と2000人の労働者が早期希望退職を申請したと発表した。これは3月に発表された5000人削減計画の一部だ。富士通は3月までの会計年度内に、リストラにより542億円のコストを費やした。
世界経済フォーラムの2012年世界競争力に関する報告書によると、招聘・リストラの便利度に関する日本の順位は、144カ国中で134位だった。しかし現行のリストラ制限がありながら、2008年のリーマン・ショックによる金融危機を受け、日本では製造業の120万人が職を失った。日本は昨年さらに、5年間で3回目となる衰退に陥った。大規模削減の影響を受け、日本企業が減給による支出削減を行い、日本の15年連続の物価低下を招いた。