二、金融体制の改革の要は資金などの要素価格の市場化を推進することである。前述した3大改革の過程で、中国の商品市場では市場化された価格決定メカニズムが概ね確立されている。改革の重点と難題は金利の市場化を推し進めることであり、これは同時に金融体制の改革の要でもある。
上海自由貿易試験区の核心は貿易ではなく、金融改革である。金融市場への参入に関する政策を見ると、上海自由貿易試験区では今後、条件を満たす外資系金融機関による外資系銀行の設立が許可され、民間資本と外資系金融機関が共同で中外合資の銀行を設立することが許可され、区内の条件を満たす中国資本の銀行が人民元のオフショア業務を取り扱うことが許可される見通しであり、資本項目における人民元兌換自由化及び金利の市場化などがいち早く実現することが期待できる。